性病にかかってしまった場合、基本的に自然治癒が難しいため早急な治療が必要となります。
では、「性病にかかってしまったかも?」と思ったとき、何科を受診すればよいでしょうか?
それぞれの特徴を解説いたします。
※性病の症状が出ている場合は、速やかにお近くのクリニックや当院を受診されることを推奨いたします。
①性感染症内科 (主に自由診療)
②泌尿器科・皮膚科・耳鼻咽喉科・婦人科・メンズクリニック (主に保険診療)
性感染症内科はその名の通り全性病に関する検査及び治療が可能となります。
HIV、梅毒、クラミジア、淋病等、一般的に知られている性病は勿論のこと、マイコプラズマ、ウレアプラズマ、トリコモナスなど、あまり世間では知られていないような病気の検査や治療まで可能です。
なお、保険診療ではなく自由診療の病院・クリニックが多いのが特徴です。
【当院で検査及び治療が可能な性病一覧】
全ての性感染症に対応
男性:泌尿器科・皮膚科・耳鼻咽喉科・メンズクリニック
女性:婦人科・皮膚科・耳鼻咽喉科
尿道に症状が出ていれば泌尿器科、おりものや膣の症状が心配ならば婦人科、咽頭に症状が出ていれば耳鼻咽喉科など、症状が出ている部位によって、一部の泌尿器科・婦人科・耳鼻咽喉科・皮膚科・メンズクリニックでも性病の検査及び治療は可能となります。
ただし、それぞれの部位の専門科であっても、性感染症に特化しているわけではないので、ひとつの科で全ての検査及び治療ができないこともあります。
なお、保険診療の病院・クリニックが多いのが特徴です。
※保険適用での検査や治療は症状が出ている場合に限ります。
また、保険適用の場合、同じ月に同じ医療機関で同じ病名の別部位(例:のどのクラミジアと尿道のクラミジア)は検査できません。
日時 | 検査内容 |
---|---|
2月1日 | HIV検査 1回目 |
2月28日 | HIV検査 2回目 不可 ※同月に同検査は不可 |
3月1日 | HIV検査 2回目 可能 |
【自由診療がオススメな場合】
1.どの性病にかかっているか分からない場合
症状が似通っている点が多々あることから、症状での判断が難しいのが性病です。
例えば、性器のマイコプラズマやウレアプラマに感染すると、性器のかゆみや尿道の違和感、おりものの変化など、クラミジアや淋病と似たような症状が現れることがあります。
そのうえ、複数の性病に重複感染している可能性も考えられます。
保険対象であるクラミジア・淋病の検査で陽性だったため治療を行なったが症状がなくならず、保険対象外のマイコプラズマ・ウレアプラズマの検査を追加で行なったところ陽性だったという事例もありました。
仮にマイコプラズマに感染していた場合、耐性菌が多くなっているため、クラミジアの薬を服用しても症状が治らないことが多くなっています。
また、マイコプラズマ・ウレアプラズマは保険適用外であること、一般的にはマイナーな性病のため、泌尿科・婦人科・メンズクリニック等では見落としてしまう可能性があるのです。
このように、自分がどの性病にかかっているか分からない場合は、性感染症内科(自由診療)で検査及び治療をすることをお勧めいたします。
※注釈)マイコプラズマには、M.ジェニタリウムとM.ホミニスの2種類がありますが、M.ジェニタリウムは現在は保険対象になります。
2.会社や家族にバレたくない場合
3.一度にまとめて検査を受けたい場合
保険診療では、同じ病名の“咽頭”と“性器(尿道/膣)”の検査を同日には受けることができませんので、どちらか一方を選ばなければなりません。
日時 | 検査内容 |
---|---|
2月1日 | 性器クラミジア検査 |
2月1日 | 咽頭クラミジア検査 不可 ※同日に同じ病名の性器と咽頭の検査は不可 |
2月2日 | 咽頭クラミジア検査 可能 |
【保険診療がオススメな場合】
1.料金を抑えたい場合
保険診療のため、診察料を安く抑えることが可能です。
コストを抑えたい場合などはまずは泌尿科・皮膚科・耳鼻咽喉科・婦人科・メンズクリニックで、症状に対して保険内で治療しても良いかもしれません。
しかし、原則として症状が出ていないと検査や治療ができず、「症状はないが心配だから検査をしたい」「定期検査を受けたい」などの理由ですと、保険診療の対象とはなりませんので注意が必要です。
性病の症状が出ている場合、早急にかかりつけのクリニック等で検査及び治療を推奨いたします。
近くに性感染症内科がない場合は、当院にてオンライン診療も行っておりますのでお気軽にご相談くださいませ。
性病の症状が出ているかどうか分からない場合、ご自身でチェックも可能です。
当院では以下の価格で対応しております。
※全て保険適用外、自由診療となります。初診料・再診料は無料となります。
性病は一般的に性行為によって感染するイメージが持たれていますが、実は性病には様々な感染経路があります。
キスによる感染、大衆浴場やサウナ等での感染、性行為がなくても発症してしまう性感染症関連疾患、など、一般的にはあまり知られていない感染経路もあります。
詳しくは「性病の感染経路一覧」をご参照ください。
性病はお風呂で感染しますか?
性病は基本的にお風呂で感染することはほとんどありません。
クラミジアなどの一般的な性病は、お風呂場や空気感染などの間接的な感染はほとんどないとされています。
ただし、トリコモナスやヘルペスについては、不特定多数が利用する銭湯や温泉、サウナでは状況によってはごく稀に感染することがあります。
銭湯や温泉、サウナなどでは、裸のまま直接床に座ることは避けるようにしましょう。
風呂イスを使用する際は、お湯で座面を流し、タオルを敷くなどして性器が直接接触しないようにすることが推奨されます。
公衆トイレのウォシュレットから性病はうつりますか?
公衆トイレのウォシュレットの使用により感染することはありません。
ただし、トリコモナスなどの一部の性感染症は、湿った環境下で一定時間生存できるため、便座を介して感染する可能性がごく稀にあります。
便座に汚れがついていないか確認のうえティシュで拭いてから使用するか、便座クリーナーや便座シートがある場合は利用することが望ましいです。
性病を持っていない人同士の性行為であれば、性病になることはありませんか?
性病に感染することはありません。
乳首をなめて性病がうつることはありますか?
性病に感染することはありません。
性病が自発することはありますか?
クラミジア、淋病、などの一般的な性病は、通常、感染者との性的接触によってのみ感染するので、性病が自発的に発生することはありません。
しかし、一部例外があります。
カンジダは通常、体内に存在する真菌であり、ストレスやホルモンバランスの乱れなどの体調変化によって自己発症することがあります。
また、いずれの病原体も知らない間に無症状のまま感染していて体調など免疫が下がっている際に発症することがあります。
性感染症内科と泌尿器科・皮膚科・耳鼻咽喉科・婦人科・メンズクリニックでは特徴が異なります。
それぞれの特徴を考慮したうえで、通院しましょう。
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