性病は基本的に自然治癒が難しいので、いずれの症状も早期発見および治療が非常に重要となります。
性病の症状が出ている場合は、速やかにお近くのクリニックや当院を受診されることを推奨いたします。
治療すればほとんどの人が完治する病気
自然治癒体から排除できない病原体
※HIVウイルスに感染後、数年後にエイズ(AIDS, 後天性免疫不全症候群)を発症します。
HIVを体から排除することはできませんが、薬の進歩により、ウイルス量を検出できない範囲に抑えることが可能になりました。その結果、エイズを発症させず、ひとにも感染させない状態を維持できるようになってきています。
HIVに感染した場合でも、適切な治療を続けることで、長期的に健康を維持することは可能です。
【感染予防】
PEP(暴露後予防:感染が心配な行為の後に)
HIVに感染した可能性のある時、72時間以内に抗HIV薬の内服を開始して、HIVに感染するリスクを低下させる予防策としてPEP療法があります。
PrEP(暴露前予防:HIV感染の予防法)
HIV感染のリスクが非常に高い方(セックスパートナーがHIV感染者の場合など)が、原則として毎日、抗HIV薬の内服を行い、HIVの感染を予防する方法として、PrEP療法もあります。
On-Demand PrEP(暴露前予防:HIV感染の予防法)
MSM(男性と性交渉を持つ男性)の場合にのみ推奨されている、性行為前後の限られた日数のみ抗HIV薬を内服するOn-Demand PrEP療法もあります。肛門性交でのみ有効です。
不安な行為より72時間以内に内服を開始する。 | 原則として毎日、内服を行う。 | 性行為前後の限られた日数のみ内服する。 ※肛門性交でのみ有効 |
※ヘルペスウイルスも一度感染すると体から排除できません。
感染し発症した場合には、抗ヘルペス薬内服でウイルスの増殖を抑え、発症期間を短縮することが可能です。
一度症状が治まったあとも、体調によって再発することもありますので、なるべく再発しないようにすることが重要となります。再発させないよう、睡眠不足や疲労の蓄積に注意し、免疫を低下させないようにしましょう。
※B型肝炎はB型肝炎ウイルスに感染することによって引き起こされ、がんになる可能性のある感染症です。
急性B型肝炎の場合は、一般に急性期の対症療法によりほとんどの人は自然治癒します。
しかし、以前まではキャリア化(慢性化)しないと考えられていましたが、最近流行している遺伝子型Aでは10%の人がキャリア化しています。
慢性肝炎の場合、現代の医療ではウイルスを体から排除することがほぼ不可能で、ウイルスの増殖を抑えるため、薬を飲み続けなければならないこともあります。
【感染予防】
B型肝炎ウイルスには、感染を未然に防ぐためのワクチンがあり、高い確率でB 型肝炎ウイルスの感染を予防することができます。
注意点
完治可能な感染症についても、それぞれ再感染の可能性は十分にあります。性病には様々な感染経路があるため、十分に注意して適切な対処を心がけましょう。
感染経路について知りたい方は、感染経路一覧よりご確認ください。
各性病には症状が出るまでの潜伏期間があります。心当たりのある行為からどの程度日数が経っているか、一度ご確認ください。
性病1分間チェックでもご確認ください。
感染の疑いがある場合は受診なさってください。
まとめ
完治する性病に関しては、早期発見のために速やかにお近くのクリニックや当院を受診してください。
また、HIVやヘルペスなど完治しない感染症もありますが、それぞれ適切な治療を受けることで症状のない日常生活を送ることが可能です。こちらも速やかに診療および治療をなさってください。
性病は治療も重要ですが、それ以前に予防も非常に重要となります。そのために性病の感染経路をしっかりと理解し、正しい知識を元に行動をしましょう。
東京都港区新橋2丁目16−1
ニュー新橋ビル3階 330(男性) 339(女性)
東京都新宿区西新宿1−3−1
新宿サンフラワービル 10階
新宿院は現在休診中です